技術情報管理認証制度とは?

技術情報管理認証制度とは、企業が保有する技術情報やノウハウを、国が定めた基準に基づいて適切に管理しているかどうかを、第三者の認証機関が審査し、認証する制度です。
経済産業省が所管し、産業競争力強化法に基づいて運用されています。
技術情報とは、研究開発の成果、生産方法、設計図、製造ノウハウ、業務手順、顧客情報など、事業活動において価値のある情報全般を指します。
「会社の大事な技術やノウハウを、ちゃんと守れる体制が整っていますよ」と国のお墨付きをもらえる制度です。
情報漏えい対策をしていることを、取引先や補助金審査で分かりやすく証明できます。
各種条件

基本条件
この制度では、特定の技術力や先端技術を持っていることは条件ではありません。
自社にとって守るべき情報を整理し、それに対して適切な管理ルールと体制を整えているかどうかが評価されます。
「どの情報が大事かを決めて、誰が管理して、どうやって守るのか」が社内で決まっていれば、取得を目指すことができます。
中小企業や個人事業規模でも無理なく対応できる内容になっています。
対応業種
製造業に限らず、サービス業、IT関連業、研究開発型企業など、技術情報や業務ノウハウを扱うすべての業種が対象です。
特定の業界に限定される制度ではありません。
申請条件
日本国内で事業を行っている法人または個人事業者であることが前提となります。
また、認証機関による書類審査や現地確認に対応できる体制が必要です。
認定取得にかかる費用
技術情報管理認証制度は、補助金や助成金ではないため、認定を受けるには費用の支払いが必要です。
この費用は国に支払うものではなく、国から認定を受けた第三者の認証機関が行う審査に対して支払う審査費用です。
費用の目安は数十万円程度とされており、企業規模や認証範囲、現在の情報管理体制によって金額は変動します。
全社ではなく特定の部署や事業所のみを対象とすることで、費用を抑えて認証を取得することも可能です。
なお、認証取得に向けた事前準備として、専門家による無償支援や自己チェックリストを活用できる制度がありますが、最終的に認証を取得する場合は審査費用の支払いが必須となります。
申請開始・申請期限
技術情報管理認証制度は通年申請が可能です。
公募制ではないため、申請回数の制限や締切日は設けられていません。
認証機関と相談のうえ、任意のタイミングで申請できます。
▶︎認証の有効期限について
- 認証の有効期間:3年
認証を取得した後は、3年ごとに更新審査(再審査)を受ける必要があります - 継続管理の仕組み:定期報告
認証期間中は、毎年の定期報告を行い、情報管理体制が維持されているか確認します。
必要書類(法人、個人、その他条件)

各種必要書類
▶︎法人用 必要書類一覧
| 書類名 | 概要 |
|---|---|
| 認証申請書 | 認証機関所定の様式で提出する申請書 |
| 技術情報管理規程 | 技術情報の取扱いルールを定めた社内文書 |
| 管理体制図 | 管理責任者や担当者の役割を示す資料 |
| 技術情報一覧 | 守るべき情報を整理した一覧表 |
| 教育・研修記録 | 従業員への情報管理教育の実施記録 |
| 事故対応ルール | 情報漏えい時の対応手順をまとめた資料 |
▶︎個人用 必要書類一覧
| 書類名 | 概要 |
|---|---|
| 認証申請書 | 個人事業者として提出する申請書 |
| 技術情報管理方針 | 情報管理の考え方をまとめた文書 |
| 技術情報整理資料 | 管理対象となる情報の整理資料 |
| 自己管理ルール | 情報の保管・持ち出し等のルール |
| 事故対応メモ | 情報漏えい時の対応を整理した資料 |
取得すると使える補助金・支援制度
ものづくり補助金
技術情報管理認証を取得していると、採択審査で加点評価を受けられる場合があります。
情報管理体制が整っている企業として評価されやすくなります。
中小企業新事業進出補助金
新規事業に挑戦する中小企業向け補助金において、認証取得企業は審査上有利になるケースがあります。
事業の信頼性や管理体制の裏付けとして活用できます。
成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)
研究開発系補助金では、技術情報管理の体制が重視されます。
認証取得済みの場合、管理体制の説明が簡略化される場合があります。
日本政策金融公庫の低利融資
認証取得企業は、日本政策金融公庫のIT活用促進資金において、特別利率の適用を受けられる制度があります。
技術情報管理認証制度は、「特別な技術がある企業だけの制度」ではありません。
自社の大切な情報を整理し、守る仕組みをつくることで、中小企業でも十分に取得を目指せます。
取引先からの信頼向上や、補助金審査での加点など、将来の経営にじわじわ効いてくる制度です。
「情報管理を強みにしたい」と考える事業者にとって、非常に実用的な認証制度と言えるでしょう。
高度な対策が求められる制度というよりも、自社に合ったルールを無理なく作り、それを継続して守れているかが評価される制度だね!
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